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type3. 楽しくレッスン ⇔ 厳しめレッスン |
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■世の中は厳しめのスクールが、そうでないスクールより多い。
だから楽しいスクールはチャンスだ、と言えるかというとそういうものではない。大切なのは消費者心理で、楽しいものはあくまで趣味、厳しいものは社会(生活)ニーズとして捉えている。
そして多くの人はわざわざ英語を使って趣味を満たそうとは考えない。まして大金を払うなどはもってのほかだ。ここに大きなポイントがひとつある。
別のポイントは一言で厳しいと言ってもそれは英会話スクールの傾向の中で分かれるものであって本当に厳しくレッスンをするスクールは多くはない、ということだ。
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楽しくレッスン | 厳しめレッスン |
Howdy
Howdy | フィニックス英語学院 |
NOVA | NCB |
| NCC総合英語学院 |
| ベルリッツ |
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■傾向は、スクールの顔がどのようなものであるのかを打ち出すための基礎の部分であるから、必ずどちらかに方向性があるはずだ。そして英会話スクール業界の傾向は明らかで、「厳しい」方向性寄りである。
これは英会話が「学習」として捉えられているからで、いまだに「学習」として打ち出しているスクールが成功しているところを見ると、コンセプトは間違っていない。
フィニックス英語学院は日本では珍しい、丸1日を使ったレッスンを行い(ただしこのスクールのレッスンは必ずしも教育ぽいとは限らない)、企業勤務の層を中心に成功している。「厳しい」という意味では、スクール内では絶対に日本語を使ってはいけないという部分に見て取れる。
初めてスクールに入ったときには戸惑う生徒が多い中、それでも支持があるのは、結局は生徒の後押しによるものだろう。これだけ厳しければあらゆる意味で役に立つ。
ただしこの手法で経営を行うのであれば、明確に基準化されたカリキュラムと指導の徹底、経営者の強い意志がなければ難しい。
■一方で楽しくレッスンを行って成功しているのはHowdy Howdyだ。誰もが夢に思う、「映画を字幕なしで見る」というコンセプトとキャッチフレーズにはスキがない。
コンセプトがはっきり、しっかりしている上に、それなりに顧客ニーズがあるテーマだからだ。サービスとしては魅力に満ちている。 ただし、こちらもフィニックス英語学院と共通しているのは、しっかりとしたカリキュラムを持っているというところと、経営者の強い意志が感じられるということだ。
Howdy Howdyでは一切の強引な勧誘がないばかりか、生徒にレッスン参加を呼びかけることもない。基本概念は生徒の自主性に任せているということだが、このあたりを貫けるには相当サービスとコンセプトに自信がなければできるものではない。
■どちら側で勝負するのか、各経営者のスタイルというものがあるだろう。 しかし、成功しているスクールに共通しているのは、明確なポリシーがあるということだ。カリキュラムなどは、乱暴に言えば後からいくらでも作ることができる。
なぜ楽しい(厳しい)レッスンを行うのか。説明に裏づけされたポリシーを確立することが急務だ。 |